椎間板ヘルニアとは、背骨と背骨の間にあるクッションの役割でもある椎間板の一部が飛び出してしまう病気です。
症状としては、足や腰に激しい痛みやしびれなどの症状が起こります。症状が重度になると歩くことが出来なくなったり、排泄障害を引き起こす場合もございます。
この記事ではそんな椎間板ヘルニアを引き起こさないように、そして万が一症状が現れた場合はいち早く病院へ駆けつけることが出来るように、椎間板ヘルニアになりやすい犬種とその兆候についてまとめてみました。
椎間板ヘルニアになりやすい犬種
ダックスフンドやコーギーをはじめとした、手足の短い犬種は「軟骨異栄養犬種」と呼ばれており、若いうちに椎間板ヘルニアが発生するリスクの高い犬種と言われています。
また、胴長短足の代名詞とされている、ダックスフンドやコーギーの他にも、シーズーやビーグル、ペキニーズ、フレンチブルドッグなどの犬種は一般的なワンちゃんに比べると足が短く産まれてくる子が多く、軟骨異栄養犬種とされているので椎間板ヘルニアには注意が必要です。
また、上記犬種はあくまで「なりやすい犬種」です。どの犬種であっても加齢とともに椎間板ヘルニアになる可能性は十分にございますので、注意が必要です。
椎間板ヘルニアの兆候
症状が重症化すると歩くことも困難になる椎間板ヘルニア。初期症状の段階で病院へ行き治療することが出来れば、ほとんどの場合、普段通り生活することが出来ます。
しかし、軽度の症状の場合「なんとなく激しい運動をしなくなった」「ソファーに勢いよく飛び乗らなくなった」など疲れているのかな?と感じる程度で、なかなか症状に気づけなかったり、見過ごしてしまう飼い主様が多いのも現状です。
軽度な症状でも迅速な対応が出来るよう、椎間板ヘルニアの兆候を5つご紹介致しますのでぜひ参考にして下さい。
抱っこすると「キャン」と鳴く
「キャン!」という鳴き方はワンちゃんが痛みを訴える際や、やめて欲しいという意思表示に使用されることの多い鳴き方です。
飼い主様が普段通りに抱っこをしただけなのに「キャン!」と鳴いた場合は、椎間板ヘルニアの兆候の可能性があります。また、抱っこ以外にも、今までは撫でると喜んでいたワンちゃんが撫でられるのを突然嫌がるようになるなど、飼い主様とのふれあいを避けるようになったら、痛みが発生している可能性があるので注意が必要です。
よろけることがある
神経を圧迫する事で、後ろ足がマヒしてしまうのも椎間板ヘルニアの特徴です。
立ち上がる時によろけてしまう、歩き方に違和感があるなど、足に関する小さな違和感も椎間板ヘルニアの兆候の場合がございます。
「足を引きずっているから、足が痛いと思い動物病院へ行ってみたら椎間板ヘルニアだった」というのは、実は椎間板ヘルニアのワンちゃんあるあるです。よろけることがあるなど、足に違和感を感じたら、足だけでなく背中や腰のあたりもさすってみて下さい。背中や腰を撫でて「キャン!」と鳴いたり、痛がる素振りを見せた場合は椎間板ヘルニアの可能性があるので注意しましょう。
おしっこを歩きながらしてしまう
人間やワンちゃんはもちろん、動物はおしっこをする際、脳から脊髄の神経を通って出すタイミングなど指示をしています。椎間板ヘルニアになると、脳からの指示を通す脊髄を圧迫してしまうので、思うようにおしっこができなくなってしまう場合があります。
そのため「突然、歩きながらおしっこをしてしまうようになった。」という場合も、椎間板ヘルニアの兆候の一つの可能性がございます。ただし、以前から歩きながらおしっこをするワンちゃんの場合は、そのおしっこの仕方が癖づいているだけの可能性も考えられますので、かかりつけの獣医師へご相談下さい。
おしっこがトイレまで間に合わない
上記の通り、おしっこに支障の出る場合のある椎間板ヘルニア。
おしっこを歩きながらしてしまう他にも、おしっこがトイレまで間に合わないといった症状も椎間板ヘルニアの兆候の可能性がございます。
症状が進行し、重度の椎間板ヘルニアになると、おしっこやうんちが自力では出来なくなってしまう場合もございます。そうなると、1日に何度か飼い主様がトイレの補助をしてあげる必要が出てくるので、ワンちゃんはもちろん飼い主様にとっても大変です。
愛犬に椎間板ヘルニアの兆候が見られたら
椎間板ヘルニアに大切なのは、早期発見・早期治療です。椎間板ヘルニアになってしまった場合、兆候を放っておいても良くなることはなく、どんどん悪くなってしまう一方です。
そうならないためにも、少しでも違和感を感じたらすぐにかかりつけの獣医師に見てもらいましょう。早期発見・早期治療を心がけることで、ワンちゃんにはいつまでも元気いっぱいお散歩を楽しんでもらいたいですね。
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