頭がよく毛が抜けづらいトイプードルは、日本国内での飼育頭数ランキングNo1の犬種とされています。
今回は、そんなトイプードルの歴史や性格、注意すべき点をまとめました。
この記事が「トイプードルを飼いたい!」と思っている方や「どんな犬種を飼おうか迷っている」という方の参考になれば幸いです。
トイプードルはどんな歴史をもつ犬?
トイプードルの元となったプードルは、古くからヨーロッパ各地で飼育されていたため、原産地を特定することが難しいとされています。
しかし、フランスで特に人気のある犬種のため、一般的には原産国をフランスと明記している書籍が多く存在します。
プードルの名前の由来は、ドイツ語で「水中をバシャバシャと音を立てる」という意味のある「プデル」が元となっています。
その名の通り、プードルは鴨猟でカモを回収する猟犬として働いていた歴史があり、泳ぎが得意な犬種とされています。
そして、猟犬として活躍していたプードルがフランスやイギリスで小型化され、現在のトイプードルが誕生しました。
トイプードルを飼う時の準備と心構え
犬を飼う上で必ず必要なサークルやごはんなどの準備や、生涯大切に飼育するという心構えの他に、トイプードルならではの準備と心構えを二つご紹介します。
まず一つ目はブラッシングの用品準備と心構えです。
クルクルとして愛らしいトイプードルの毛は、絡まり毛玉になりやすいため、出来るだけ毎日のブラッシングが必要です。
そのため、スリッカーブラシやコームブラシなどのブラッシング用品と毎日ブラッシングをする時間と心構えが必要です。
お家でのシャンプーカットを予定している方は、ハサミとすきバサミも準備した方が良いでしょう。
二つ目はおもちゃです。
小柄で上品な見た目をしているトイプードルですが、猟犬だった名残から、好奇心旺盛で遊び好きな子が多い犬種とされています。
トイプードルをお迎えする際は、遊べるおもちゃの準備と遊ぶ時間や散歩の時間をたっぷりとれるように心構えが必要です。
トイプードルのサイズ
トイプードルは体高約26~28cm、体重約3kgが一般的です。
しかし、トイプードルはミニチュアプードルを小型化した犬種のため、稀に大きく成長する犬もいるようです。
また、近年では更なる小型化が進んでおり、体高約25~23cm、体重約2~3kgのタイニープードルと呼ばれるプードルや、体高約23cm以下、体重約2kg以下のティーカッププードルと呼ばれるプードルも存在します。
しかし、タイニープードルやティーカッププードルは、日本で一番大きい血統書団体であるJKCでは非公認とされているため、トイプードルとして犬種登録される場合が多いです。
毛の長さや色のバリエーション
トイプードルはカラーバリエーションが豊富な犬種です。
ホワイト・ブラック・ブラウン・シルバー・アプリコットなど計14色の公認カラーと、ブラック&ホワイト・レッド&ホワイトなど2色のハッキリとした色をもつパーティーカラーが存在します。
また、毛の長さに関しては、トイプードルはシングルコートで巻き毛のため、毛が抜けづらい反面毛玉になりやすい犬種です。
毛はどんどんと伸びるため、定期的なカットは必要不可欠です。
トイプードルの性格
一説によると、トイプードルは犬の中で2番目に頭が良いと言われる程頭の良い犬種です。
また、飼い主様にはとても従順で、他の犬や動物とも仲良くなることが多い友好的な犬種とされています。
鴨猟でカモを回収する仕事を行っていたルーツから、活発でオモチャ遊びや水遊びが好きな一面もあります。
トイプードルで注意が必要な病気や疾病
小型化が進んでいるトイプードルは、膝のお皿の骨が外れやすくなる膝蓋骨脱臼を先天的にもっている子が多いです。
膝蓋骨脱臼は症状によって4つのグレードに分かれています。
グレード1:膝蓋骨を手で推すと脱臼してしまう
グレード2:ジャンプなど足に衝撃が加わった際や曲げ伸ばしをした際に膝蓋骨が脱臼してしまう
グレード3:膝蓋骨が常に脱臼しており、膝蓋骨を手で押すと一時的に脱臼が戻る
グレード4:膝蓋骨が常に脱臼しており、膝蓋骨を手で押しても戻らない
先天的な膝蓋骨脱臼の場合、子犬の頃はグレード1または2の犬が多いです。
しかし、年齢を重ねると悪化する可能性が高まるため、足に負担をかけないように注意が必要です。
他にも、トイプードルはアレルギーなど皮膚トラブルも起こりやすい犬種です。
頭のよさから一度おやつやトッピングを覚えてしまうと、好き嫌いが多くみられるため、パピーの頃からフードだけであげるトレーニングを行うと良いでしょう。
トイプードルは怪我をしやすい?
遊ぶのが大好きで活発なトイプードルは骨折が多い犬種です。
トイプードルは骨が細く、ソファーや椅子から飛び降りる、自分より体格の大きい犬とプロレスをする、飼い主様が抱いている時にジャンプするなど些細なことが原因で骨折をしてしまうため注意が必要です。
足をあげて歩いている、飛び降りた表紙にキャンと鳴いたなど、骨折が疑われる場合はすぐに動物病院を受診しましょう。
トイプードルの平均的な寿命
トイプードルの平均寿命は14~17歳とされており、小型犬の中では比較的長生きをする犬種といえるでしょう。
トイプードルを室内飼いするときの注意点
トイプードルは膝蓋骨脱臼や骨折、レッグペルテスなど骨に関するトラブルが起きやすい犬種です。
室内飼いをする際は、ソファーやベッドなどは高さがあるものをやめ、ローソファーやローベッドを採用すると良いでしょう。
家具を変更するのが難しい場合は、ステップをつけるのもおすすめです。
他にも、階段は上り下りさせない、床にはカーペットを敷くなど、足に負担をかけないように対策を行いましょう。
また、トイプードルは外飼いをするのには向いていない犬種です。
トイプードルをお迎えする際は必ず、室内飼育をしてあげて下さいね。
吠える子と吠えない子の違い
トイプードルは比較的吠えづらい犬種です。
しかし、頭が良いトイプードルは一度でも吠えたことで要求が通ることを覚えてしまうと、吠え癖がついてしまいやすい犬種でもあります。
パピーの頃から「吠えたら遊びがストップする」「吠えたら無視される」など、吠えると要求が通らないと覚えさせることで吠えない子になるでしょう。
運動について
本来猟犬であったトイプードルは、小型犬の中では運動量の多い犬種です。
1回30分程度のお散歩を朝晩2回してあげるのが良いでしょう。
しかし、活発な子の中には30分程度のお散歩では満足できない子もいます。
そういった場合は、お散歩の時間や回数を増やす、お家でオモチャ遊びの時間を作るなど工夫をしてあげて下さいね。
しつけについて
プードルは全犬種の中で1番頭が良いとされているボーダーコリーに次いで、2番目に頭が良い犬種とされています。
また、飼い主様に対しても従順な子が多いため、 教えたことはすぐに覚えてくれるでしょう。
しかし、その頭の良さから吠え癖や噛み癖、好き嫌いなども覚えやすい傾向にあるため、トイプードルをお迎えする方は、しっかりとトレーニングを行いましょう。
お手入れについて
トイプードルの特徴でもあるクルクルとした毛は毛玉になりやすいため、毎日のブラッシングは必要不可欠です。
また、トリミングは2週間から1か月に1度のペースで行いましょう。
トイプードルは様々なカットがあるため、カットで個性を出して楽しむ飼い主様も多くいらっしゃいます。
トリミングの頻度に関しては、カットや愛犬の毛の伸びるスピードなどによって異なります。
トリマーさんと相談をし、愛犬にあった頻度でトリミングを行いましょう。
人懐っこくて飼いやすい性格が魅力
友好的で人懐こく頭も良いトイプードルははじめての方でも飼いやすい犬種とされています。
また、毛が抜けづらく体臭も控えめのため、室内での飼育にもおすすめの犬種といえるでしょう。
この記事がトイプードルをお迎えするきっかけとなれば幸いです。
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