飼い主様が帰宅した時、大喜びをする愛犬の姿を見るのは嬉しいものです。しかし、飼い主様の帰宅時の接し方によって犬にストレスを与えてしまう可能性があるのをご存知でしょうか。
今回はやってしまいがちな、やってはいけない帰宅時の接し方や帰宅時の正しい接し方などをご紹介します。この記事がお留守番が苦手な愛犬に困っている方や留守番中愛犬に快適に過ごして欲しいと思っている方の参考になれば幸いです。
やってしまいがちな、やってはいけない帰宅時の接し方
犬の祖先と言われるオオカミは群れで生活をしていたため、犬も本来お留守番が苦手な生き物です。しかし、人間と一緒に生活するにあたり飼い主様が仕事に行っている間や買い物をしている間などお留守番をしなくてはならない場面が多くあるでしょう。
犬は飼い主様が帰宅すると尻尾を振って大喜びでお出迎えしてくれますが、この時の飼い主様の接し方次第で犬のお留守番中のストレスが大きく変わります。
この記事では帰宅時にやってしまいがちな、やってはいけない対応を3つご紹介します。どれも知らず知らずのうちにやってしまいがちなものばかりなので、やってしまっているという方は明日からでも改善していきましょう。
大きな声で「ただいま!」と話しかける
人間同士の場合、家に帰った時に「ただいま!」と家にいる家族に挨拶をするのは一般的です。人間の家族に声をかけるのと同じように家族の一員である愛犬に対しても「ただいま!」と声をかけているという人も多いのではないのでしょうか。
しかし、実は犬にとって帰宅してすぐに大きな声で「ただいま!」と話しかける行為は留守番の寂しさを増幅させることに繋がります。「ただいま!」という声かけ以外にも飼い主様が帰ってすぐに過剰に声かけをする行為はNGです。犬は飼い主様が帰ってきて嬉しいという気持ちが強くなる反面、お留守番のストレスが大きくなってしまう原因となる可能性が高いです。
帰宅直後に激しいスキンシップ
飼い主様が帰宅した時、愛犬が大喜びで出迎えてくれるとついお留守番してくれていた愛犬を沢山なでて褒めてあげたくなるでしょう。しかし、帰宅直後の激しいスキンシップも実はやってはいけない接し方とされています。
飼い主様が過剰にスキンシップをしてしまうと犬は「留守番をした後、飼い主様が帰ってくることは凄いことなんだ!」と勘違いしてしまう可能性があります。勘違いを続けてしまうと、お留守番をしている時に「今日は飼い主様が帰って来なかったらどうしよう」と考えてしまうようになり、留守番中過剰なストレスを感じてしまう事に繋がります。
飼い主様が出かけるのも、飼い主様が帰ってくるのも当たり前のことだと犬に認識させるためには過剰に反応しないように心がけましょう。
すぐに抱き上げる
過剰なスキンシップと同様に帰宅して興奮状態の愛犬をすぐに抱き上げるのはやってはいけない接し方とされています。すぐに抱き上げてはいけない理由としてはスキンシップや声かけと同じく「留守番後に飼い主様が帰宅するというのは特別なことだ。次の留守番の時はちゃんと帰ってくるかな?」と犬が不安になってしまうためです。
また、留守番の時間が長い日は帰宅後ずっと一緒にいてあげようという飼い主様の優しさも犬にとっては好ましくありません。犬はずっと一緒にいた幸せが忘れられずに、飼い主様と離れた時の不安が更に大きくなってしまう可能性があります。飼い主様と離れた時の不安が大きくなりすぎると分離不安症になってしまう事もあるため注意が必要です。
正しい接し方は?
留守番をさせた後の正しい接し方として、まずは帰宅直後に愛犬が喜んで駆け寄ってきても一切構わないことが大切です。「ただいま」という声かけや撫でるといったスキンシップはもちろん、愛犬の事は一切構わずに今まで家にいたかのように過ごすように心がけましょう。目安としては飼い主様が構わずにいると5分から10分程度で愛犬の興奮状態は落ち着くとされています。
その後、愛犬が興奮状態から落ち着いてきた頃にオスワリやフセなど簡単にできる芸をさせ、出来たらたっぷりと褒めてスキンシップをとってあげましょう。飼い主様が帰宅直後に正しい接し方をするだけで愛犬の留守番中の不安な気持ちが激減するはずです。
愛犬のストレスに気を配った接し方を
飼い主様が帰宅した時に過剰な声かけやスキンシップを行うことは、もちろん犬にとって嬉しいものです。しかし長期的にみるとお留守番に対する不安を煽ってしまい、飼い主様も犬も知らず知らずのうちにストレスになってしまう可能性があります。
長期的に見て愛犬のストレスを少しでも減らせるように「お留守番をしても必ず帰ってくる。安心して。」という事を飼い主様が接し方で教えてあげることが大切です。
飼い主様が帰宅して喜ぶ愛犬を構うことが出来ないのは可哀想に感じてしまうかもしれませんが、愛犬が快適に過ごせるように飼い主様がサポートしてあげて下さいね。
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