地震や台風などの災害発生時、家族の一員であるペットはどうなるのでしょうか。
自然災害は人の力で防ぐことは出来ませんが、もし大災害が起きた時、どこにどのような方法で避難をするか、どのような準備が必要なのかを事前に調べ備えておくことで焦らず対応することが出来るでしょう。
今回は大災害が起きた時にペットの行動や備え方について紹介させて頂きます。この記事がペットの防災について不安に感じている方の参考になれば幸いです。
日本は災害大国
山と海に囲まれ四季を楽しむことが出来る日本は、その自然がもたらす災害も多く海外からは「自然災害の多い国」として認識されている程です。例えば、地震に関しては日本の国土の広さは全世界の1%にも満たないにも関わらず、約2割の地震が日本で発生しているといわれています。
そして、地震が及ぼす二次災害として津波や火事などの被害も多いため、様々な方面からの備えが必要となってきます。
災害を経験したペットは異常行動をとることも
自然災害はペットにとって大きなストレスとなります。自然災害が発生した際の異常行動として特に多いのが災害発生時にパニックになることです。パニックになったペットは今まで気にもとめていなかった小さな物音や匂いなどに敏感になり鳴き続ける、怯える、唸る、咬むなど様々な行動がみられるようになります。
その中でもパニックになり逃げだしてしまうと、再会が困難になる可能性が高いため注意が必要です。災害時にペットの命だけでも助かって欲しいという気持ちから逃がしてしまうケースもあるようですがそういった行為は絶対にやめましょう。
また、高齢のペットやデリケートなペットは病気になってしまう場合や持病が悪化してしまう場合もあるため、災害が落ち着いたら何もないようでも一度健康診断をうけるなどしっかりとアフターケアを行うことが大切です。
災害に備えて愛犬のために備えられること
愛犬のために災害に備えたいけれど、一体何をすれば良いのか分からないという飼い主様も多いはず。災害に備えて愛犬のために出来ることの具体例を5つご紹介させて頂きます。どれか一つだけでなく、全てコンプリート出来るように日頃から備えておきましょう。
ペット用の非常持ち出し袋を用意しておく
人間用の非常持ち出し袋のように、ペット用の非常持ち出し袋を用意しておくといざという時に焦らずに避難することが出来るでしょう。非常持ち出し袋の中身としては、1週間分のドッグフードや水、フードボール、ウンチ袋、リード、首輪など普段の生活で必要になる用品の他にストレス発散用のオモチャや悪路でもお散歩に行けるように犬用の靴も用意しておくと安心です。
また、食べムラのある犬の場合は美味しい缶詰やオヤツを入れておく、持病のある犬の場合はいつも飲んでいるお薬を入れておくなどその子その子にあわせた非常持ち出し袋を用意しておきましょう。
キャリケースを用意しておく
近年はペットと一緒に過ごすことが出来るペット可の避難所が増えてきました。しかし、ペット可の避難所であっても、ペットはキャリーケースに入れる必要がある場合がほとんどです。そのため、ペットの体にあったキャリーケースを用意しておきましょう。
また、避難所生活を余儀なくされた場合、環境の変化などから犬は大きなストレスを感じてしまうでしょう。普段から落ち着ける場所としてキャリーケースを使用しておくことで、不安な避難所生活の安心できる場所としても活躍してくれるはずです。
音が出ないおもちゃを用意しておく
遊ぶのが好きな犬の場合、音が出ないおもちゃを用意しておきましょう。おもちゃは犬にとってストレス発散の道具です。しかし、避難所生活の場合、犬のオモチャの音は周囲の迷惑になってしまう可能性があります。
非常持ち出し袋に用意しておくおもちゃは柔らかい材質で音が出ない、四方に飛んでいかないおもちゃがベストです。災害時用のおもちゃを用意しておくことで周囲に迷惑をかけず犬のストレスを軽減できるかもしれません。
普段のしつけをしっかりしておく
人に慣れさせる、無駄吠えをさせない、呼び戻しを覚えさせるなど普段のしつけをしっかりとしておくことも災害時の備えに繋がります。また、しっかりとしつけを行い愛犬との絆を深めておくことも大切です。
飼い主様が愛犬にとって頼りになる存在になることで、災害時のストレスを最小限に抑えることが出来る、リードが外れてしまっても飼い主様の元から離れないなどの効果が得られます。愛犬が安心して避難生活を送れるようにするためにも普段のしつけをしっかりと行い、飼い主様が側にいればいざという時も安心だということを学習させましょう。
犬靴に慣れさせておく
自然災害が起きると屋外はもちろん室内であってもガラスの破片や尖った木などが落ちている場合があり、裸足で歩くのは非常に危険です。犬にも犬用の靴を非常持ち出し袋に用意しておきましょう。
また、普段犬靴を履きなれていない犬に突然犬靴を履かせると嫌がる可能性が高いです。普段から犬靴に慣れさせておくことで災害時でも安心して避難やお散歩が出来るようになります。
迷子対策をとっておく
災害時に一番多いのはペットがパニックになって逃げだしてしまうということです。パニックになったペットは闇雲に突っ走ってしまい気が付いたら犬自身もどこにいるのか分からないとなってしまうこともあるため、迷子対策をとっておくことが大切です。
迷子対策といえば、首輪の裏に電話番号や住所を書く迷子札がポピュラーでしたが、近年では技術の進歩により様々な迷子対策が可能です。その中でも有名なものを2つご紹介させて頂きます。
一つだけでなく、複数の迷子対策を行うことで大切な家族の一員であるペットが迷子になった際、再会出来る可能性がアップするでしょう。
首輪にG P Sで探知できるアイテムをつけておく
GPSで今いる場所を探知できるアイテムを首輪につけておくと万が一ペットが迷子になった際、アプリや専用の機械を通じてペットがどこにいるのかすぐに把握することができます。
ペットが迷子になった際、一番苦戦するのがどこに逃げたのかを把握することですが、GPSをつけることでその問題が瞬時に解決できるのはとても安心です。
GPSのデメリットとしてはGPSの充電が切れてしまった場合や電波が届かない山奥などでは使用ができない可能性があるため注意が必要です。
マイクロチップを装着させる
マイクロチップはGPSではないため、ペットが迷子になった際どこにいるのかすぐにわかるものではありません。しかし、動物病院や保健所、警察署などの施設でペットが保護をされた場合はまずマイクロチップの有無の確認を行います。
マイクロチップは小さなチップを直接体内に埋め込むため、電池切れなどの心配もなく、ペットが首輪をつけていなくても機械を通せば情報を確認することができます。
マイクロチップを装着していることが分かればマイクロチップの番号から住所や電話番号が特定され、飼い主様へ連絡が入りペットと再会することが可能です。
普段の備えが有事の助けになる
自然災害が発生しないことが一番良いですが、自然災害は人間の力で防ぐことは出来ません。普段から備えておくことで有事の際の助けになってくれるでしょう。
今回ご紹介させて頂いた非常持ち出し袋やしつけの徹底など自宅で出来る備えの他にもペットと一緒に避難出来る場所や避難所までの経路を確認するなど、実際に災害が起こった際にどのような手順で行動をするのかを事前に予習することで万が一の時に焦らず対応することが出来るでしょう。
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